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吼える月
第21章 信愛
「……先っぽ? 引っ張る?」
胸の谷間で舌を這わせていたサクが、奇妙な表情の顔を上げたことに気づかず、依然ユウナは身悶えている。
「だめぇぇっ、だからそんなとこ……サク、サク……っ」
顔を離し、両手をユウナの手と繋げているサクは、なにもしていない。
ただ勝手にユウナが悶えているだけで。
「は……ぅんっ、だめ、だめ……っ、カリカリ、しないで……っ、しないでったらあっ!」
目に涙を溜めて、身をよじらせながら本気に喘いでいるだけで。
「姫様……俺、"引っ張り"も"カリカリ"も、してねぇんですけど……」
「嘘よ、こんなに……あああんっ」
「姫様、俺なにもしてねぇのに、なんでそんなに色っぽく勝手に……。姫様、イクならせめて俺の手で……っ」
そしてサクは見た。
「だめ、そんなに動いちゃ駄目、あああっ」
胸元から顔を覗かせた"それ"。
"それ"はサクと目を合わせると、慌てたようにユウナの胸の谷間に潜り込んでいく。
「やぁぁぁんっ、いや、あああんっ」
サクは憤慨して、遠慮していたユウナの胸の谷間に手を深く突っ込んだ。
「だから駄目、先っぽをそんなに強くしちゃ……っ」
「そこでなにしてる! 出て来やがれ、イタ公――っ!!」
ユウナの昂ぶりにさらに怒りを煽られ、サクはユウナの胸の蕾を手を掴んで逃げ回っていた白イタチをむんずと捕まえ、ユウナの胸元から引きずり出した。