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吼える月
第5章 回想 ~終焉そして~
「っ……。さすがにこれはキツい。ふんっ……」
まだ未開の狭道を、容赦なく抉るように一気に押し開く。
「う……がっ……」
ユウナの視界に、赤い火花が飛ぶ。
あまりの痛さに身を縮めれば縮めるほどに、激痛の衝撃は凄まじく。
「口を疎かにするな。リュカが果てられぬではないか。もっと喉奥まで入れて、余を締め付ける女陰のように吸い上げるのだ。そう……余の動きと同様な動きを、お前がその口でするのだ。……サクの命が惜しければ」
諦観した彼女は目を伏せ、そしてリュカの肉棒を吸い上げるようにして、喉の奥に押し込め、引き抜き……を繰り返した。
「………ん……」
リュカの口から小さな声が漏れ、僅かに銀の髪がさらりと揺れる。
「おぅ……締まる。お前の中は、熱く絡みついて……いいぞ?」
潤いが足りない膣内で粘膜と粘膜が激しく擦れ合う音がする。
ゲイから高揚の声が上がり、ユウナは涙の滲んだ目で必死に込み上げる悲鳴を堪えた。
「さあ、余を悦ばせているように……リュカも悦ばせるのだ。もっとお前が余を締め付けているようにきつく吸い上げ、その状態で奥まで激しく抽送しろ!」
己の胎内の最奥に突くような激しい動きになった男を模して、吸い上げたままリュカの肉棒を狭い喉奥にまで激しく抜き差しすれば、リュカの目が苦しげに細められた。
ただの"棒"だと思い込もうと、ゲイが指図するようにひたすらがむしゃらに口淫するユウナの口腔内、生きたようにびくびくと脈動して大きくなるリュカの肉棒は、ただおぞましいだけの異質な生き物と化した。
酸素が欠乏する。吐き出しそうに込み上げるものを我慢して、時折咳き込みながらも、ユウナは無機質な傀儡のように、愛の欠片などなにもない機械的な奉仕を続けた。
前も後ろも……ただ早く終われと、ただひたすら念じながら。