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引き裂かれたroyaume
第7章 *最終章*失われた希望と、──

「ベネシー共和国の王妃のことも、噂は聞いてる。アルフリダ陛下は、他にも何かあるんじゃないかって。覚悟はしてた。だからって、あたしのしたことを……許せとは言わない」

「違っ、エメは……違う……」

 リゼットは膝を抱えて首を横に振る。

「違うわ……エメは、私のために……。私のことしか考えてくれていなかったんでしょう?でも、……私は違うの。嬉しそうに啼いて、何も考えられなくなって、流されて……私から……関係を求めてしまったことだってあるの。貴女に合わせる顔なんて……」

「それって、さっき話してた人のこと?」

「…………」

 あっ、と、リゼットの唇から声が上がった。

 顔を横に向かされて、暗闇でもはっきり見える。玲瓏たるかんばせが視界いっぱいに広がっていた。

 くすっ、と、優しいアルトに耳がくすぐられてきた。

「じゃ、埋め合わせてもらおうか」

「え……?あっ……む……」

 唇がやんわり塞がれた。そして今度は、太ももに羽根のような重みがのしかかってきた。

 リゼットは、エメに覆い被さられていた。

 東部にいた頃ならありえなかった粗い手つきで乳房を揉まれて、唇の端に付着した唾液の線が頬をかすっていった。耳朶に、唇を塞がれていたのと同じ熱が耳触れてきた。

「ああぁぁ……はぁっ、ゃん……」

 ちゅる、ちゅっ、と、水音を伴う吐息に耳が執拗にくすぐられてきて、ブラウスのボタンが外されていく。

 肩がすうっと風を受ける。そうして下着だけになった上体に、首筋を伝ってキスが降ってくる。

「うっ、ん、ああっ……んんっ……」

「酷い傷……。ほんとに、酷い……」

「はやぁ……はぁっ……」

「代わってやることも出来ないなんて、むごいな。リゼット……今夜だけは、我慢しろ。もう抑えられそうにない」

「あっ、あああっ!!」

 鎖骨を強く吸い上げられて、ブラジャーのホックを外される。皮膚に、薄紅色のキスの小花が咲いていく。

 リゼットは、ロングパンツをずり下ろされて、下着の上から固くなった陰核を指の腹で撫でさすられる。

「ひぃぅっ!?ダメ、あっ……ああんっ……」

「敏感になったね。許せないな」

「あっ……ふぅ……あんっあんっ……」

 リゼットの身体が自ずとよじれる。エメの指が、パンティの布ごと膣の中に押し入ってくる。
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