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第7章 *最終章*失われた希望と、──

「あっ、やん、ダメ……」

　ふくらはぎから足首が、甘い啄みになぞられていく。

　ソックスを脱がされて踵に柔らかな質感を感じた瞬間、喉元から悲鳴が上がった。

「汚い、から……やめて……ぅっ、ひんっ」

「埋め合わせてもらうって、言わなかった？」

「あっ、はぁぁ……はぁっ……」

「あたしの知らないリゼットを、知ってるかも知れないやつがいる。……君の、血の一滴だって、あたしのものなのに」

「うぅっ、ぁっ……やん、あぁぁあああ……！！」

「こうして、隅々まで、君の綺麗なところを知れば、誰にも君を奪われた気がしなくなる」

「あっ……あっあっ……」

　つま先から、エメの立てる悩ましげな音が聞こえる。親指から小指まで、丹念にキスされながら、時に執拗にしゃぶられていく。

　パンティがずり下ろされていった。恥丘が手のひらに覆われた。

　残すところなく陰毛の除かれた下腹が、エメの指先を、記憶よりダイレクトに感じ出す。

「はぁっ、あぁぁん！はぁっ……」

「脚、震えてる。肩も、目も、いじらしいよ……リゼット。ここもそそる見映えになったね？全部……追い払ってあげる。君の身体に染み着いた、他の女の記憶は何もかも……」

「ああっ、ぃっ、あああっ……」

　蜜壺が指の腹で塞がれた。くちゅくちゅ、淫猥な音色が岩の壁に反響して、リゼットは、エメの予測不可能な指の動きに翻弄される。

　恥丘を愛液で濡らされて、陰核を小刻みに叩かれる。胸と胸の谷間にキスを降らされて、乳房に歯を立てられる。

「はぁっ、はぁっあっ……ぅ、ひん、んん！！……」

「洪水だ。けど、まだイッちゃダメ」

「あっ、あんっ、あああっ！！」

　じゅるっ、と、とろとろこぼれていた泉を啜られた。陰核を舌先で転がされて、数多の女の指や玩具を受け入れてきた蜜壺を、優しく優しく舐められる。

　身体ががくがくして、意思を飲み尽くされていた。甘苦しい、死んでも悔いない快楽に、殺されそうだ。