この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
引き裂かれたroyaume
第1章 引き裂かれた二人

 リゼットは目を伏せたまま視線を窓に戻す。

 極力、視界にエメを入れたくなかった。

 ホワイトブロンドの短髪に、ほんのり翠を帯びた碧眼、頬は白亜の如くきめこまやかでまばゆくて、鍛練された長身は、柔らかな線を描きながらも頼もしい。

 エメは、その中性的な顔つき、雰囲気からか、一目で女性と分かりづらい人間もいるようだった。

 肩に、エメの腕が絡みついてきた。

 リゼットの、この地方の人間にしては色素の濃いブロンドの長髪の先が、腰の近くでさらりと揺れた。

「もう少し……距離を置いて。誰かに見られたら」

「皆、知ってるじゃん」

「──……」

「東部は敗けた。君はエリシュタレヴ・オルレを抜けろ」

「言われなくてもそうするわ。私が不甲斐ないばかりに、ごめんなさい」

「言いたいことは、それだけ?」

「…………」

 リゼットは、エメの腕から抜け出して、きびすを返す。

 目が合うだけで今は苦しい、いつも一緒にいた上官を、見つめる。
/136ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ