この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
引き裂かれたroyaume
第3章 切り裂かれた純心
特別な身分の女性ばかりのガーデンパーティーは、和やかな雰囲気で進んでいった。
休まることのない談笑の話題の中心は、例の東西を分けた紛争にまつわるあれこれだ。
「戦の間、別荘を疎開地として解放しておりましたの。ええ、有償。食事、洗濯込みで、一泊三十パイン。利益は施設に寄付をしました」
「ウチは暇を持て余しておりました。いつ襲撃されるかも分からない町を、皆さん出歩かれませんでしょう?オペラも舞踏会も、どこも休業なさっておいでで……。パートナーと賭博をしても、スリルがございませんでしたわ」
「その点、東部は暇でお困りになることもなかったんでしょうね。西部と違って、貴族まで労働……軍事に携わらねばいけないのですもの」
「ともかく、戦は終わった。長きに渡って大きな顔をしていた東部も、今後はおとなしくなって……この地はいっそう発展するわ。次はベネシー共和国へ進出ね。あすこを屈服させられたなら、あの宝石の島が、我がこの西部のものになる」
「──……」
浮かれた笑い声がどっと上がった。
立食パーティーのテーブルは、オードブルやメインディッシュの大半の皿が、空になりかけているようだった。
リゼットを覆ったスイーツも、太ももや腹の辺りを、時たま手をつけられていた。
「リゼット」
厳めしいソプラノに顔を上げると、オリアーヌの妖しい微笑みがあった。
「あぅっ……」
乳房にフォークの先が食い込んできた。
感じやすくて柔らかな肉を金属の先端でもてあそばれて、撫でられる。そうしてリゼットの乳首を覆っていたデコレーションケーキのひと塊が、掬われていく。
オリアーヌの携えていた取り皿に、たった今までリゼットの一部を覆っていたケーキの破片が収まると、また、膨らみにフォークが迫ってきた。
乳房のあちこちが、やはり尖ったところでつつき回されて、今度は生クリームやフルーツを除かれていった。
「あ……ああぁ……はぁ……っ」
生クリームの塊が、オリアーヌの唇の中に含まれていく。