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引き裂かれたroyaume
第3章 切り裂かれた純心
「ほら、リゼット。今度はお前からキスをなさい」
「は、はい……あっ、うぅ……」
「東部の娘は器用だこと。上の口と下の口、同時に使ってご奉仕なんて、発情期の家畜でも出来ない技だわ」
「陛下ってば、少しお戯れが過ぎませんこと?貴女様のあの美しい寵姫が何と仰るか」
「あら……」
「はぁっ、……」
「さぁ、リゼット。次は私が」
リゼットの自由になった唇が、また、別の婦人の唇に、塞がれた。
「彼女を生涯のパートナーに選んだなんて、公言した覚えはないわ。ヤーデルードは、後継者に血縁だの戸籍関係だのを求めない。私がパートナーをめとらなくても、時がくれば、有能な人間を選んで王に育てれば良いだけのこと。何より身体の相性には、以前から問題があって」
「まぁ。罪なお方」
「もとより、あんな顔だけ優れた貧乏貴族に、王に相応しい親族もいないわ」
「それでは陛下は、もう彼女を見限られたと?」
「リゼットのことは、話して納得させてあるわ」
「あっ、ああっ……あああっ!!……」
寵姫だの後継者だの、興味もない。
ただ、こんな非道な会話の飛び交う下でも、身体は生理的な現象に負ける。
リゼットが微かな痙攣を引きずった身体を脱力させて、胸で息をしていると、オリアーヌが囁いてきた。
「さぁ、一次会は終わり。二次会はゲームにしましょう、リゼット」
「ゲーム……?」
「私の大事なお客様達に、一人ずつ、お前がグラスワインを飲ませて差し上げるの。口移しでね」
「出来……ません」
「私が所要時間を測るわ。最も短時間で一杯のワインを飲めたご婦人が、今宵お前を思いのまま扱える。メイドに使うも夜伽に使うも、それは自由。皆、毛色の違う東部の貴族に興味を持ったようだから」
「──……」
「意義はあって?」
「面白そうなアイデアですわ。わたくしは勝つつもりで挑みます」
リゼットは、駆けつけてきたメイド達に、身体の隅々まで拭われていった。綿棒で性器の内側までアルコール消毒されて、フレグランスを吹きかけられた。
リゼットは、裸のまま、一人目の婦人の膝に跨がった。