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引き裂かれたroyaume
第5章 霞んでいく過去(後)
「…──!!」
喉元にひんやりしたものがあてがわれた。
ぶちっ、ぶち、と、シャツのボタンが白刃で切り落とされていく。
「何なさるんですかっ?!」
「肌まで切られたくなければお黙り」
シャツがはらりと床に落ちた。下着のホックを外されていく。
フープピアスの貫通している乳首が露になって、細いチェーンがしゃらんと揺れた。
鎖の先は、ロングパンツのウエストベルトの下へ続いている。
「──……」
「あら、健康的な戦士を気取った顔して、とんだ淫乱女じゃない……」
「違うんです、これは……あっ」
ロングパンツのボタンが切れて、ファスナーが下ろされていく。
リゼットは、下半身をいとも呆気なくむき出しにされた。
陰核を飾った南京錠が、股の間で艶めいていた。
「いや……服……」
リゼットの足許に、サリアが優雅に腰を下ろした。
恥丘がやんごとなき碧い双眸に凝視されて、ぐいっと内股を開かされると、南京錠の重みの刺激に脚が顫えた。
「はぁっ、あん……」
「ふぅん……ヤーデルードがつけたのね。あの王、面白いことをなさるじゃないの……」
「え……?あっ、はぁ……ああっ!!」
リゼットは思わずサリアの手首に掴まって、その手元を見る。
南京錠は、よく見ると文字が刻まれていた。
「……"島のお礼です"……?」
「リゼットの王は、初めからそのつもりだったようね」
「…──っ。いや……イルヴァ!!」
「彼女を呼んで良いの?」
「はふっ」
リゼットはソファに尻餅をついた。
両手首を押さえつけられて、覆い被さってきたサリアを見上げる。
勝ち誇った微笑みに、見下ろされていた。
「貴女はリテスキュティージの和睦の証。そして捕虜。捕虜が主の意思に背けば、貴女自身も、故郷も、どうなるかしら……ね」
「──……」
「いらっしゃい」
サリアがタペストリーに目を向けると、鮮やかや花柄がたゆたって、向こう側から数人の女性達が入室してきた。全員、使用人らしい質素な佇まいをしていて、物騒な用具やカメラを携えていた。