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引き裂かれたroyaume
第1章 引き裂かれた二人
* * * * * * *
晩餐会は、庭園の片隅にある平屋の中で始まった。
東部の軍隊は、国民を始め、貧しい貴族達を中心に構成されていた。もちろん実力がなければお払い箱だが、西部と違って、従軍に、愛国心や家柄は重んじられない傾向にあるようだった。
リゼットは、晩餐会が進む中、今後の海外侵略に備えての意見を求められた。また、西部でのオーソドックスな戦法や、過去の成功、失敗話を聞かされた。
そして、リゼットの存在は案の上、武骨な男達の好奇心を満たしていたようだった。
無遠慮な視線にデリカシーに欠けた質問は、言わずもがなだ。おまけにいつになく着飾らされた所為で、宮殿の準備したコンパニオンだと勘違いした士官までいた。
無礼の度が過ぎかける度に、イルヴァが間に入ってくれた。