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第11章 衝撃
「ま、付き合う前でよかったって思うことにするわ」

「そうね。ヤっちゃってたら、きっと損害賠償モノよねー」

「あは。そーなったら、私を騙した千夏たちを訴え返すから大丈夫!!」

「言うね〜!!」

「もう許して〜!!...そうだ。これ」

千夏は、思い出したように大きな箱を取り出した。

「本当は、部屋を借りたお礼なんだけど、今回のお詫びも含めて。えへっ。...開けてみて」

稜が包みを開けると、お馴染みの赤い布と白いボアで出来たモノが出てきた。
ただし、ありえないカタチをしている。

「...ナニコレ」

「セクシーサンタ」

赤いベロア素材のビキニの縁に、毛足の長い白いボアがついている。
パンツは、生地がほとんどなくて、後ろはほぼ紐だ。
ガーターベルトと、網タイツまでついている。
唯一帽子は見慣れた形をしている。

「安物じゃないよ!高級品!このあたりの素材が結構しっかりしてるのー。いいでしょ」

「いいでしょって言われても...何これ、嫌味!?」

「えー、だって今回は上手くいくと思ってたんだもん!」

「...エロかわいい。いいじゃん、貰っときなよ。これ、結構するよ?」

「ちょっと、有希子まで!私がこんなの着ると思う?」

「それがイイんじゃん!!ギャップ萌えよ!!脱いだ時、コレ着てたら超興奮するよ~!!」

千夏が力説する。

「これをこのクリスマスに使えるように、紹介頑張るから!」

「あと1ヶ月半だけど...。」


「ねえ、これってやっぱネット?」

「何々?有希子、キョーミある?」

「うん。ちょっと着てみたいかなー。でもウチじゃ無理だけど」

千夏はスマホを開いて、サイト名などを教えてくれた。

「全身コスだけじゃなくって小道具的なものもあるから、そーゆーのなら有希子の家でも使えるんじゃない?ほら...こーゆーのとか」

「何コレ、エッロ!!!」

有希子と千夏で盛り上がって選んでいる。


「...ねえ。ちょっと聞くんだけどさ」

「あら。稜も何か注文する?」

「うち来たとき、その...そういうので盛り上がったり、した?」

「えへへへ~」

「したんだ...」

「どれ?千夏のことだから、この辺の紐系?」

「なーいしょっ!」

相当エロいのを着たに違いない。稜と有希子は顔を見合わせた。
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