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NEXT 【完結】
第11章 衝撃
そこでお水を飲んで酔いを醒ます。

みんな、盛り上がってるだろうな...。
一人ぐらいいなくても大丈夫よね。
もうちょっと酔いを醒ましてから戻ろ。

そう決めて、その机の上で頬杖をつく。


「...大丈夫ですか?」

そう言って背中を優しく撫でられた。

ビックリしたが、振り返る気力がない。

声の主が、ゆっくりと隣の椅子に座り覗き込んでくる。


「あ...えーーーっと、サトシくん」

「マサトシです。」

「あ。ごめん。マサトシくんね」


コンパの中の一人だ。
稜が中々トイレから帰らないから、様子を見に来てくれたらしかった。

「...大丈夫ですか。お水、もっと飲んで下さい」

そう言って、稜の前の少なくなったコップに水を注ぎなおしてくれる。

「結構ピッチ良く飲んでましたもんね」

稜は勧められてまた水を飲む。それでもまだ心臓の音が収まりそうにはない。

「ごめんねー。私はいいから戻ってて。落ち着いたら戻るから」

「...いえ。俺もちょっと酔いを醒ましに」


しばらく沈黙が続く。

マサトシは身長が高く、そしてすごく細身だった。身長は185ぐらいだろうか。細いから高く見えるだけで、もう少し低いのかもしれなかった。体重は、60台前半だろう。
少し面長な顔に、シルバーでフチの細いメガネをかけ、ゆるくパーマをかけた黒髪に整えた顎鬚が印象的なオシャレ男子だ。
確か25歳だと言っていた気がするが、落ち着いた雰囲気は30歳手前ぐらいに見える。

賑やかなあのメンバーの中で、1人落ち着いた雰囲気を醸し出していた。


「ほら、お水、飲んで下さいよ」

そう言われて気付く。
バルでお酒をテンポよく、次々勧めてくれたのも彼だった。

ふふっ。

水を飲みながらそのことに気付いて、稜は思わず笑ってしまう。

「ああっ」

どうやら、飲みながら笑ってこぼれたようだ。胸の辺りが冷たい。

マサトシがドリンクバーのところから、ナプキンを何枚か取ってくる。

「もう。しっかりして下さいよ。飲んでるときに笑うかな」

「うふふ」

「ほら、これで拭いて」

稜は、何枚かナプキンを受取り、顔や胸を拭いていく。
マサトシは机の上などに落ちた水を拭いてくれていた。

「ありがと」

「...いえ」

また沈黙が流れる。
稜は、その沈黙が嫌な沈黙でないことに気付く。むしろ心地よい。
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