この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
NEXT 【完結】
第11章 衝撃
お酒を飲んでいて気が大きくなっていたのかもしれない。
稜は、休みが取れるかわからないのに、行くと返事をした。

「じゃ、予約しときますね」

リョウは先程の不機嫌さはどこに行ったのか、眩しいぐらいの笑顔である。

「うん。よろしく」

「あ、これに名前と連絡先、書いてください。出しときますから」

そう言って、リョウはカバンからペンを取り出した。

チラシの下が、申込書になっている。
言われるがままにそこに名前を書こうとするが、紙が薄くて上手い具合に書けない。

マンションの壁を使ってなんとか書き上げる。
酔っ払いなのと、壁のボコボコが伝わって、かなりイビツな字だ。

案の定、渡すとリョウが聞いてきた。

「ここのこれ、7ですか?9?」

「どこ?うーんと9!!」

電話番号がガタガタで、読み取るのが難しいらしかった。稜は近づいて確認する。

「ここは?5?3?」

「えー、3じゃない?」

用紙を正面から見ようと、リョウに並ぶように近づく。

稜は何かにツマづいてしまった。

「きゃっ」

よろけた稜は、咄嗟にリョウの腕を掴もうとして失敗し、そのまま倒れ込んだ。

「ひゃっ!!」

ドンっ!ガンっ!!

「いってーーーっ」

声を上げたのは、リョウである。

転けたはずの稜は、リョウを下敷きにして無事だ。

リョウは倒れてくる稜に押し倒される形で倒れ、しかも頭をエレベーター近くの壁にぶつけたらしかった。

「きゃあ!!ごめんなさい」

リョウの胸の中にいた稜は慌てて起き上がろうとする。

次の瞬間、腕を引っ張られてまた同じ場所に戻る。

「ひゃっ!!」

リョウに抱きしめられてると気づくまでしばらく時間がかかった。

「えっ、ちょっと、なんで」

もう一度立ち上がろうとするも、強く腕に囲まれていて身動きができない。
抱きしめられてる胸が、くっくっくっと笑ってる。

「今、タックルしました?」

「!!してない!!」

少し腕の力が弱まって、稜は体を少し起こす。
それでもまだ腕を捕まれ、立つことは出来ない。

「ねえ、離して。起きようよ」

「やだ」

「!!」

「だって、頭痛くって起き上がれないんだもん」

そういえば、頭を壁に強く打った音がした。

「えっ。大丈夫???」

稜は、頭の後ろをのぞき込む。


その時、エレベーターが開いて、誰かが降りてきた。
/1240ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ