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第1章 待ち合わせ

「えへへ」


ちょっと、うれしくなった。


「いやいや、申し訳ございません、これから、塾の子供たちの、お誕生日パーティなんです。ついつい、はしゃいでしまって。うるさく騒がないように言ってきかせますので。」


ジャージおじさんが目を細くして答えた。


「あら、パーティですか。いいわね。楽しんでらっしゃい。」


おじさんにあわせて、ご主人様がふだんわたしに絶対見せない笑顔で頭を下げた。あやのちゃんまで、まるでわたしの大親友みたいに


「もー！ 気をつけなよ」


って言って、ドラマみたいにみんなで笑って、おばさんにお辞儀してホールを後にした。