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加虐の皇子と愛玩ドール
第6章 淫虐連鎖
みおりは長テーブル二脚を隣り合わせて窓辺に寄せると、泉美の身体をそこに上げた。
泉美のピンク色のジャケットは、今にも身頃をはち切らんばかりの乳房に押し上げられていたのに、いざボタンを外していくと、実際のところはそこそこ余裕があった。みおりは泉美のウエストのラインをなぞって、布越しに得られるその質感を味わいながら、カッターシャツを脱がせていった。そうして時折、逃げ出そうとする仔ウサギの腕を捕まえて、皮膚の白さを強調している青い動脈を透かした手首にキスを降らせて、恋人を気取った科白を振る舞った。
「恥ずかしいです……ぁっ、誰か……来たら……」
「こんなに綺麗な身体のどこが、恥ずかしいって?……周りなんて構ってられなくなるほど、すぐに良くなる……」
「はぁっ、ん……塙岸さん……」
みおりは泉美の欲望に侵されてゆく眼差しを浴びながら、無垢ななめらかさを備えた柔肌とは相反して熟れた女の身体から、最後の一枚を脱がせていった。
乳輪をぎりぎり隠していたカップの浅いブラジャーと、太幅のラッセルレースが締まったヒップを飾っていたティーバックが、ピンク色のスーツの上に落ちた。
「あの、塙岸さん……私、こういうの、……」
「怖がらないで。君は、黙って私に任せているんだ」
ね、と、泉美のパールのピアスが揺れる耳朶を甘噛みして、甘く低く囁いてやる。
さようにして、マンモス企業の可憐な企画部長は、ものの十数分と経たない内に、淫靡なM嬢の姿態になった。
泉美は、全身をシリコン製の拘束具に囚われていた。その体勢は、さしずめ車に跳ねられた蛙を起き上がらせた如くだ。
M字型に開脚した両足は、左右ともに関節から肘で持ち上がった状態で、ベルトに吊られてカーテンレールに繋がっていた。身体も性器も、背中や尻の割れ目を除けば丸見えだ。真鍮で出来たチョーカーは、同じくシリコン製のブラチューブと一体だ。ただし、一見甲羅状に編んだ革紐にも見えるそれは、ひときわ大きな二つの穴から乳房が絞り出される構造になっていて、下着としての機能はない。