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加虐の皇子と愛玩ドール
第7章 耽溺被虐
* * * * * * *
みおりは与子にホテルの座敷を予約させて、ほづみを部屋まで迎えに戻った。
座敷は与子の友人らの目をつけていた広間に比べてこぢんまりしていたが、ざっと二十人は収容可能だ。
準備が整うと、規則正しく並んだ座卓は、与子と、彼女の呼びかけに乗ってきた友人達を含む、かつての同志らで埋まっていた。
部屋の中央に、金箔を散らした漆塗りを模写した絵柄のビニールシートが敷かれてあった。白熱灯のあかあかとした光の直下、そこにほづみがしつらえてある。
ほづみの湯浴みから出てきたばかりの燦然たるもち肌は、どこもかしこもむき出しだ。
裸体の上部は、手のひらからはみ出る塩梅の白い乳房をいっそう強調している麻縄で、二の腕をくくりつけた状態で、天井から吊るし上げてある。そしてウエストは、海老よろしく若干前屈みに折られてあって、左右の脚は、性器の割れ目に食い込んだ縄を通した網目から続くそれに、関節から引っ張り上げられていた。両手首は後ろで手枷に繋がれている。
ただし、一切の身動きも封じられた肉体は、つんと上を向いた乳首を始め、妖艶な線の中でへこんだ腹の中央にぽつんとあるへそ、つるつるの恥丘やそこから続く薔薇色の性器が、完全に隠れきってきた。生クリームや砕かれたケーキスポンジ、色とりどりのフルーツやアイスクリーム、マシュマロが、華やかに盛りつけてあるからだ。
「それでは皆さん。今日は長旅、観光お疲れ様でした。甘いものでお腹を満たして、この後もゆるりと楽しみましょう。しょっぱいものが欲しい人は、別オーダーで自腹を切って下さいね。……乾杯!」
上座の女性がグラスを掲げたのに続いて、他のOG達もそれに倣った。みおりもほづみの側に控えたまま、かけ声に合わせてフルーツカクテルのグラスを上げた。
「はい、ほづみも一口」
「……全く状況が読めません」
「今の内に飲んでおかなくちゃ、暇なくなるよ」
ほら、と、みおりは一口目を口に含んで、ほづみの頬を片手に包んで唇を塞ぐ。舌先でやんわりキスをこじ開けながら、ひんやりした熱を含んだフルーティーな液体を注ぎ入れてゆく。
「んんっ、ん……」
こくん、と、細い喉に液体の流れていった音がした。