パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第9章 快楽誘引

　ほづみは一切の身動きを戒められた全裸を晒して、声も満足に上げられないで、ゆかの管理下で身悶えていた。
　開かされた両腕の間で乳首クリップが揺れていた。そして、全開の脚の間から、間断ない振動音が続く。ほづみはバイブレーターの先端を陰核に押しつけられて、ゆかにぐりぐり回されていたのだ。

「んんっ、ん！！んんっ、ん……っっ」

　ほづみの全霊を何度も銀白色が覆っていった。粗末なベッドの鉄筋が軋むほどうねる身体は、もはやひとりでに暴れる獣だ。
　ただし思考が弾け飛ぼうとする度に、寸でのところでオーガズムが先送られる。振動が陰核から外れて、膣口に滑り込んできては、ほづみの意識が、内なる欲望に傾くのだ。

「無様よ……ほづみ。丸裸を晒して身動き一つとれないくせに、クリをいじめられてこんなによだれを流してる。それとも、このクリップがイイのかしら…… 」

　どうなの、ほら、と、ほづみの乳首にクリップごと唾液を塗りつけてくる舌が、ペットの意思を促した。ほづみは歯に力を込めて、言葉にならない呻きを絞る。

「ここが良いの？」

　ゆかの力んだ舌先が、ほづみのぷっくりと膨れた蕾をつつく。
　ほづみは喉を天井に向けたまま、頷く。

「そう。じゃあ、ここは？」

　ほづみは、やはり頷く。とめどない膣分泌液の混じったさらさらの水を浴びたバイブレーターの先端が、振動を発したまま陰核をがんがんつついてきたのだ。


　ヴィィィィイイイイイイン…………
　ヴィィィィィィイイイン…………
　ぴちゃっ、くちゅ、じゅるじゅる………


　無機的に響き続ける電動音と、ゆかの唾液が皮膚と粘膜を行き来する音、ほづみの体内から垂れ流れた──…愛液や、おそらく尿道から噴き出たものが、ほづみのひとりでに悶える肉体、下半身を、いっそう辱めていた。

　限界だ。昇りつめた快楽は、許容量を超えると苦艱に変わる。
　それは空腹に喘いでいた野生が餌を得て、必要としていた嚥下の範囲を超えるのに通じる。