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加虐の皇子と愛玩ドール
第10章 淫楽引照
凄寥にのまれた深夜のマンション──…。
一階のとある一室は、真新しい窓に閉ざした夜闇も相殺せんまでの明かりを満たし、女の裸体を強調していた。
女体は寝台に膝をつき、両手首が吊られてあった。
その指先は、まるで萎えた翼だ。時折ピンッと力んでは、宙を掴んで項垂れる。部屋の天井に巡った木材の一本にかかった白いロープが、手首の羈束を引き上げていた。
「色っぽいよ……花叶」
パールを刷いた化粧がきららく炫耀を弾く目許で、花叶のつぶらな双眸が三日月ほどにすぼまっていた。グロスと唾液に崩れた唇が荒い息を吐き出す度に、たわわな乳房が前後する。
「ああっ!」
みおりの指が、たぷんと垂れた丘陵を掴む。
頂の膨れた果実をぞんざいに揉みしだきながら、もう一方のコーラルピンクを口に含んだ。歯列から飛び出すコットンパールを、舌先でやおら刺戟する。
「あぁん!ゃっ、やっ……やめて下さいっ……あっああっ……」
「もっとやってくれって声だ……。花叶、見かけによらずいやらしいな。……見てみな?花叶のおっぱい、私の指の中で、乳首こんなに硬くしてる」
くにゅくにゅ……ぷぅぅ……くにゅ……
唾液にまみれて硬化した乳首と、指の間で昂ったそれ。
みおりは白い膨らみがフラスコ状に伸びるまでにつまみ上げると宙に放ち、花叶の身体をまさぐる片手間、首筋をキスで撫でながら、柔らかな巻き毛がうなじに流れる後方へ回った。
背骨をキスで啄んでゆく。くびれに唇が至ったところで、いたずらに皮膚の味を求めながら、ひくつくももを撫で回す。
縮毛の伸びた下腹部を遊び出すと、おりふし極小の豆粒を保護する薄肉が指先に掠めた。