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加虐の皇子と愛玩ドール
第2章 暴虐願望
みおりは志代果の荒い息をBGMに、ローズストライプの織り込んであるジャガードのジャケットを脱いだ。
モノトーンのレジメンタルのブラウスに、裾にベルベットのリボンのあしらってあるロングパンツ、これだけ薄着になっても、既に、部屋の熱気に負けかけていた。
「志代」
「うっ……ん……」
みおりは志代果の側に戻っていった。そして、ボストンバッグから引っ張り出してきたマウスボールを、その薄い唇の中に突っ込んだ。
志代果のうなじより少し上で、合皮のベルトの金具を留める。
「ん、ん……」
「綺麗だ……志代。やんごとなきメス猫も、裸になればただの女。君は今から少しの間、私のマリオネットだよ」
「……ふっ、ぅ……んん!!」
志代果の球体の埋まった口内から、悲鳴に近い呻きが上がった。
みおりがてかった蜜壺に、パンプスのつま先を押しつけたからだ。志代果が数分前に脱いだものだ。
尖ったパンプスのつま先が、柔らかな肉襞をくすぐって、透明な粘液をくちゅくちゅいざなう。
「んっ、ふぅ……」
「返事は特別に免除する。まだ薬が溶けていない。話せないだろ」
「んっ、んぅっ……」
「お嬢様に、こんな手荒なことをしてすまない。ウチの会社が卸売もやっているのは知っているよね?営業部の子が、今月のノルマを達成出来ないって、困ってる。志代の会社がこの取引をオーケーすれば、彼女のノルマはクリアする。けど、ただ製品を買えって無理強いするのは、私のポリシーに反する」
「…──っ、……」
みおりはパンプスを投げ出して、猫脚テーブルに預けていたケース拾った。
ケースは可愛らしいピンク色のスポンジが敷いてあって、そこに指先ほどのミニチュアの注射器が並べてあった。
「当社自慢の新製品は、君の身体で試してもらう。志代が三度イッたら、取引は成立。文句はないだろ?」
「うっ……」
「不満?そういうことなら、じゅっか──」
「んっ、ふっ、ふっんっ!!……」
志代果が首を横に振って、それから縦に三回振った。
どうやら、三度で満足してくれるらしい。
志代果の声を制しているマウスボールが、一ミリほど小さくなっていた。
縮れた茂みに囲われた泉は、啜れるくらい溢れ出していた。