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加虐の皇子と愛玩ドール
第12章 錯綜同衾
「ぁっ……」
ゆかの手のひらは智花の質感が染み込んでいた。
夜明けと同時に支度をして、裸の散歩に出掛けて以来、何度このペットの女体を撫で回したことか。
ゆかは智花に首輪を填め直すや、今またその顔をかき撫でた。喉をくすぐり、唇に吐息と唾液を注ぎながら、欲望に熟れた乳首にちょっかいを出す。
「…………」
格好悪く膨らんだポシェットから、ゆかは今度は容器とサンドイッチを抜き取った。
サンドイッチをなるべくこまかくちぎりながら、本来小動物に給餌するため容器に智花の朝食を落としていった。
「上手く出来たご褒美よ」
「有り難うございます」
ゆかは智花の喉元を撫で、食事の開始を命じる。
ブランコの柵に腰をかけ、鑑賞を決め込む。ゆかの目下で、手を使うという概念など備わらない愛玩動物が器に顔を突き入れていた。おりふしリードを引っ張った。さすれば智花は、苦しげに肩をひくつかせ、甘ったるい目でゆかを見上げる。ゆかはパンプスを脱いで、土踏まずに智花の顔を形成している凹凸(おうとつ)を踏みしめた。
ぬちゃぬちゃ…………じゅる、……
くちゃくちゃ……もぐもぐ……もぐ…………
気取った人間達の目があれば、智花の所作は極めて優雅だ。浅ましい、獣同然の摂食は、ゆかが躾けた成果である。
智花の唾液が奏でる水音に、咀嚼音に満足しながら、ゆかは彼女の背中をつつく。