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加虐の皇子と愛玩ドール
第12章 錯綜同衾

「外っ……窓……」

「ああ、今日はハイキング日和だな」

「ほづみ、良かったわね。貴女の全裸、山に入った誰かがあちこちから見てくれてるかも知れないわ」

「やだっ、ほどいて…………離して下さっ──…」


 ちゃりちゃり、びゅっ……バシィィィィイっっ…………


 鞭の音に、ほづみの悲鳴がもつれ込んだ。


「あああっ」


 バシィィィィっ、びゅん、バシィィィィイっっっ…………


「ああっ、あ……ひっ……待っ…………あ"あ"あ"あ"あ"っっ!!…………」


 従来のアダルトグッズに比べて痛度を追求した鞭は、残虐な音を立てる割りには皮膚への負担が抑えてある。特殊な加工の施されたこれも、はづるの提案した新製品だ。

 みおりはほづみの背中を打ち、臀部をなぶり、裏ももを打っては、その悲鳴を引きずり出した。

 上体から下半身にかけてを三往復ほどしたところで、ほづみの身体が放心したようにぐったりとした。

 みほこがほづみの首にベルトを巻いて、身体中に歯を立てながら呼吸を圧迫していった。

 途切れ途切れに甘く官能的な声が立つ。みほこはベルトの力を緩めて、ほづみの内股に爪を立てた。猫が壁を壊す具合に、みほこの爪がほづみに食い込む。やがて匂いが濃さを増した。

「もっと……されたいんでしょう?」

 みほこの語調は、ほづみから、しかるべき反応を引き出した。
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