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加虐の皇子と愛玩ドール
第12章 錯綜同衾


「本当に、気にしないで」

「うん、また今度どっか行こ。宍倉さんとはしょっちゅう会うのに、学校以外で喋らないもんね。たえちゃん誘ったのも、機会になれば良いなと思ってのことだったんだ」

「四年弱、同じ講義いっぱいとってきたのにねー」



「ねぇ、宍倉さん」

「うん?」

「今日も、豪華なお洋服だよね」


 くしゃ……………


 りんこの片手がほづみのスカートを撫でた。

 他意ない手つきだ。他意ない友人の指の動きに、ほづみの太ももが自ずとひくつく。


「どうかした?宍倉さん」

「ううん」

「そうだ、そういうお洋服って、中どうなってるの?」

「りんこ訊いちゃったね。私も気になってた。宍倉さんって細いよね。ガリガリってわけじゃなくて、……」


 …──いやらしいよね。


「っ…………」


 音にならない音声が、ほづみの喉をこぼれていった。



 同い年らしからぬ萌の大人びた目が、ほづみの鼠蹊部を舐め回していた。

 幾重ものフリルは、周囲の視線を断固として遮断している。だのにほづみは脚の付け根には、ある独特の快感が迫っていた。


「ん……」

 萌の手がほづみの太ももを滑っていった。

 洋服に触れているのではない。その指は、ほづみの質感を鷲掴みにしたがっていた。

「スカート、上げてみて」

「え、……」

「出来ないの?」

 萌達の肩越しに、見澄ましていた。その穏やかな眼光は、何もかも見通していると言わんばかりの鋭さがある。
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