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加虐の皇子と愛玩ドール
第2章 暴虐願望

「あっ、つ……!!」

 みおりが低温蝋燭に火を灯して、ほづみの恥丘に赤い液体を垂らした瞬間、余裕をかましていた顔が、ひきつった。

「いや……ぁっ……みおりさん、まさかそれ……」

「ちゃんと大人の玩具。ほづみみたく出来の悪い奴隷のお仕置き用。火傷が残らないぎりぎりの温度まで、上がるようになっている」

 つまり、低温の中では高温というわけだ。

「あっ、あん、ああっ……バイブか蝋燭、どっちかやめて下さ……ぁっ、あんっ、はぁっ、あっあっ……」

「ほづみに主導権を預けた覚えはないけど?」

「っ……。ひっ……!!」

 みおりはほづみの頬の近くに蝋燭を寄せる。ようやっと恐怖の色を湛えた双眸に微笑んで、チークの落ちた白い頬に、赤い液体を垂らし流す。

「あぅ!やぁっ、あああぁ……!!」

 みおりはほづみの乳房を掴んで、ロープにこすりつけながら揉む。

 こまやかな皮膚にロープのささくれが食い込んで、ほんのり淡い色が浮かんでいく。

「うっ、ふぅっん……ああっ!!」

 かすり傷に熱い蝋を滴らせると、また、綺麗な顔が甘美に歪んだ。

「私は、乙女を泣かせないよう努力はしない。泣き叫ばせて、許しを請わせる努力をする。今のほづみは最高だ」

「はぁっ……はぁ……あっあっ……」

「ほづみは、マゾのくせに、口先だけが生意気なんだ。飼われるってのがどういうことか、一から教え込む必要がある」

「私は、マゾというほどでは……っむ?!」

 みおりはほづみの口に蝋燭の持ち手を突っ込んだ。そしてすかさず火を消すと、溶けたばかりの蝋だけが残って、白い口許に流れていった。
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