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加虐の皇子と愛玩ドール
第3章 人形実験
「私……、こういうSMに使えそうなものを考えてる時が、一番やり甲斐を感じられます」
はづるの面持ちが沈痛だ。その目は、その唇からこぼれた言葉の通り、本当に生き生きしているのに、吐息はやはり憂いでいる。
「でも、実際、これを使いたいかと考えると、そういうわけではありません。使われて、私がこういうものに虐げられるところなんて、更に想像つきません」
「食わず嫌いなんじゃないですか?」
「ええ、その通りかも知れません。けど……、試すには、勇気がいります」
「──……」
みおりは、そこでふと閃く。
「見浦さん」
みおりははづるに新製品の企画書を返して、アンケート用紙の角を揃えた。
「次の新製品のモニター、全員、取消に出来ますか?試作品の量産と、礼金。その予算、もっと有効に使いましょう」
「えっ?どういう──…」
「実際に一人、アルバイトに来てもらいます。ペンではなく、生で意見を見せてもらうんです。見浦さんと私、それからピックアップした社員で、被験者に新製品を試しましょう」
「…──!!」
「製品は私が扱います。全裸で喘ぐのは被験者です。見浦さんは、何をすり減らすこともなく、リアルなSMを体験出来ます。滅多にないチャンスですよ?」
「…………」
はづるの、いつでも単調だった呼吸が、心なしか荒くなっていた。