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加虐の皇子と愛玩ドール
第3章 人形実験
「じゃ、塙岸さん。あとは貴女にお任せします」
「分かりました。……さ、ほづみ。服を脱ごうか」
「──……」
「…………」
「…………」
「──……。……はいっ?!」
数秒の沈黙の後、ほづみの声がひっくり返った。
みおりはほづみの片手首を掴み寄せる。その拍子にふらついたほづみの身体を、ギャラリーの真っ正面、空間のど真ん中の寝台まで引っ張っていく。
集めた社員はざっと五十人近い人数だ。皆、眼鏡やらメモやらを携えていた。
「…──っ?!」
後部座席の真上を除く、全ての蛍光灯が消えた。
代わりに、みおり達の斜め後方のスポットライトが点灯した。ピンク色のセロハンでくるんであった。
「塙岸先輩っ、早く見たいです!」
営業部の花叶がスイッチボードを離れて、元いた席へ戻っていった。
「みおりさん?何ですかこのピンクの明かり。……整頓、するんじゃないんですか?」
「ああ、もう良い。それより早く全裸になれ」
「なるわけないじゃないですか──…あっ、何……」
みおりはほづみを寝台に突き倒して、その傍らに膝をかける。提灯袖にくるまれた手首を握って、奢侈なドールに覆い被さる。
二人の唇と唇が、触れ合いそうな距離になる。
「動転されたままじゃ犯しにくいから、説明するよ。……ほづみはモルモットになるんだ。アダルトグッズの新製品、今から一つ一つ、君の身体で試していく」
「え……」
「整頓っていうのは嘘じゃない。いつもは、商品開発部が新製品の候補を試作する度、モニターに各自で使ってもらって、アンケートをとっていた。ただし、それだと回答を集めてきたアンケート用紙が山積みになる。ついでに試作費用も馬鹿にならない。あれを集計して、USBにデータを打ち込んで用紙の山を破棄するまでに、毎度、相当の手間がかかる。それが今回、ほづみを連れてきたことで、あの手間と時間が省ける。何故って、実際に試用するところを、社員がその目で評価すれば、アンケートはいらなくなるから」