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加虐の皇子と愛玩ドール
第4章 懲罰指導
「っ……」
しまった。
みおりは視界が開けた瞬間、どきりとした。ぎくりとした、と、言うべきか。
クローゼットに、どう見てもこのバロック調の寝室に、不釣り合いなものが吊ってあったのだ。
生成と白のフリルがミルフィーユよろしく重なっているワンピースに、上品なラメ入りのシフォンのリボンだらけのブラウス、それらはほづみの洋服だ。
「…………」
「どうかした?」
しづかが振り返ってきた。黒目がちな目に、きょとんと疑問符が浮かんでいる。
「いや、別に……」
みおりはしづかの腕を引いて、毛皮のショートコートに手をかける。
大きなボタンを六つ外してその肩から落としてゆくと、チューブトップのワンピースを着た豊満な身体が現れた。鎖骨と腕をくるんだ部分は切り替えのラッセルレースで仕立ててあって、細い二の腕、折れそうなウエストを包んだ布が余っているのに対して、バストははち切れんばかりにキツそうだ。
「ぁっ……」
みおりはしづかを傍らの壁に押しつけて、その唇をキスで塞ぐ。
小鳥が木の実を啄むような、恋を覚えたばかりの少女達交わすもの同然の如くキスから、互いの質感、吐息を探り合いながら、本能の波の音を聞く。
みおりは、しづかの唇を彩るサーモンピンクを舌先で拭う。それからまた小さなキスを重ねて、またその柔らかな皮膚の味を求める。ふっくらした花びらの割れ目をこじ開けて、歯列の向こうにある熱いものをいさまなうと、情欲に飢えた美女から巧みな反応が返ってきた。