この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
加虐の皇子と愛玩ドール
第4章 懲罰指導

* * * * * * *

 翌朝、みおりが目覚めると、リビングに堅物な風采の女性がいた。

 身嗜み程度に化粧された素朴な顔に、シュシュで結われたミディアムの茶髪、アイボリーのタートルニットが見事な身体の曲線を惜しみもなく覆い隠していて、黒い膝丈スカートから、健康的なふくらはぎが伸びていた。

 昨夜とはまるで別人の、しづかの姿だ。

「おはよう」

「……おはよ。出勤?」

「今日は土曜よ」

 横柄な物言いも、すっかり『Gemini』にいた時に戻っていた。

「貴女を見込んで話があるの」

「──……」

 みおりは、しづかのこれだけは変わらない、知的な眼差しに伴う眼力に促されるようにして、彼女の九十度隣のソファに座る。

「私、リバーシブルなの」

「久々の性欲発散に、タチもしたいって?」

「要約すればそう。屈辱にまみれた顔の見たい、特定の子がいるの」

「生粋のマゾじゃないってか」

「昨夜は、小手調べでもあった。塙岸さん、噂以上にすごかったわ。貴女ほど残酷な人はそういない」

「それはどうも。君こそ興味本意にしては、才能あったよ」

「宍倉さん」

「え、……」

 みおりは、しづかの愉快そうな目をした奇妙な表情(かお)をまじまじ見る。

 思い当たるその苗字を持つ女性は、今のところ二人いる。

「そいつが、どうかした?」

「私が教師をしている学校、◯◯学園高等部なの」

「っ……。ほづみの大学の……」

「正解。それでね」

 ギャザーの乏しいスカートから伸びた脚が、器用に襞をさばいて組まれた。

「聞けば、あの子、いかがわしいアルバイトをしているようね」

「ほぼボランティアだけど、それが何?」

「私、春から生徒指導部に所属することが決まってね。卒業生とは言え、ほづみさんの淫行は目を瞑っていられないわ。私は教師として、お仕置きして、正しい道に導かなくては」

「…………」

 そういうことか。はめられた。

 みおりはしづかの意図していることが見えてくると、ようやっと、自分が彼女に探されていた真の理由を悟った。
/278ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ