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加虐の皇子と愛玩ドール
第4章 懲罰指導

「申し訳ございません。先生」

「何のこと?」

「お姉ちゃんのお店のイベントで、大勢の女の人達の前で、お洋服も下着も脱ぎました。そして、みおりさんに……ご主人様に抱かれました」

「それでどうだったの?」

「最高でした。……私は、淫乱な雌です。こうして裸で先生に謝らせていただいてる瞬間でさえ、興奮しているいやらしいドールです」

「あらあら。家畜だの豚だのじゃなくて、ドールだなんてすり込むところ、あの皇子様らしいこと」

「知ってるんですか?!」

「モニターの件は?」

「──……。事実です」

「どんな風だったの?」

「………… 」

 ああ、ダメだ。耐えられない。

「尻、振れとは言ってないわよ」

「っ……」

 ほづみは拳をぎゅっと握って、招かれざる衝動に耐える。

 目前にいるのはみおりではない。だから、これは、期待でも快楽でも何でもない。

「みおりさんの会社の方々の前で、裸になりました。そこで、皆さんに見ていただきながら、玩具や下着を試供させていただきました。私は恥ずかしいことや痛いことが大好きなので、……下のお口が女の人の指なしでは耐えられなくなるほど、みおりさんに触れていただきました」

「──……」

 ほづみは、ふふっという楽しげなしづかの息が降り注いでくるのを浴びながら、自分自身に言い聞かせる。

 これは贖罪だ。情欲を含まない、教育的な体罰だ。

「分かったわ」

「──……」

「宍倉さんがそんなに反省しているのなら、もう許してあげる」

「有り難うございます」

 あっ、と、また不本意な声がこぼれかけた。

 ほづみの臀部を、しづかの手のひらが撫でていったのだ。

 しづかは、まだ、何か用意している。

 ほづみはかつての担任が離れていった気配にひとときの安堵を覚えながら、それ以上に、迫り来る恐怖に耐えかねて、胸が凍てつきそうになる。

「みおりさん……みおりさん……」

 貴女以外の指でよがった。屈辱を強いられて顫えた。

 しづかにもてあそばれるくらいなら、この身体が、いっそ本当にビスクになってしまえば良いのに。
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