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王女様の不埒な暴走
第4章 執事の噂と王女様の暴走
「ごめんなさい……。すぐに済みますから。少しの間だけ我慢して、じっとしててください」
ジョシュアの問いには答えず、リンゼイは彼の手を握ると、自分の胸に押し当てた。
「なにを……っ! なりません、リンゼイ様!」
上手く自制出来ないだろう身体で、ジョシュアは必死な抵抗をする。だが男の本能の限界はすでに近いのだろうか。リンゼイの胸に触れた瞬間、彼の美しい双眸にチラリと妖しげな光が揺らめいた。
「私から離れて……いえ、出ていきます」
姉は媚薬の効能を大げさに話していたのか、それともジョシュアの自制心が余程強いのか。欲望のままリンゼイを抱こうとせず、ジョシュアは荒い息で胸を喘がせながらリンゼイを振り払い、寝室から出て行こうとした。
だがそれを黙って見送るわけにいかない。リンゼイは彼の背中から回した腕の力のあらん限りで引き止める。
「ダメです、ジョシュアさん! お願いです。どうか一度きりでいいのです。私を抱いてくださいませんか」
はしたないことをリンゼイは懇願する。ジョシュアだってリンゼイを──女を抱きたいだろう。お仕着せを纏っていても、彼の身体は熱かった。
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