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王女様の不埒な暴走
第6章 王太子の提案



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 ライラにより事の重大さを気付かされたリンゼイは、暫し呆然としガタガタと身体を震わせていた。


「──リンゼイ様、リンゼイ様! お気をしっかりとお持ちください」


 何度も呼びかけるライラの声。リンゼイは何を思ってか、もたつく足でふらふらと立ち上がる。昨夜長時間ジョシュアに抱かれていたので足に力が入らず、よろけてしまう。倒れ掛かったリンゼイをライラが支えた。


「私……ジョシュアさんのところへ……いえ、殿下のところへ行かなくては」


 呆然としているうちに、ジョシュアが捕えられてしまうかもしれない。そう思ったら、居ても立ってもいられなくなったのだ。


「わかりました。まずはお着替えをされなくてはなりませんよ」


「そう……そうね。ライラ、準備をお願い。それから殿下にお目通りの許可をいただいてきて。ああ……でももう学校へ行かれてしまったかしら。早く……早くお会いしなくちゃならないのに!」


 発狂してしまいそうだ。はしたないナイトドレス姿を誰に見られたっていいから、レオナルドにジョシュアの無実を訴えたい。捕えられるべきはリンゼイなのだと言いたくて堪らない。


「落ち着いてください。すぐ確認してまいります。リンゼイ様はここから一歩も動いてはいけませんよ」







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