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王女様の不埒な暴走
第6章 王太子の提案



 レオナルドに懇願と併せて自分の考えを話す。


 国にいる兄や姉が、ジョシュアに純潔を捧げたいリンゼイの気持ちを汲んで協力をしてくれたこと。彼らの知恵を借りれば、レオナルドにもジョシュアにも迷惑をかけず、国のバランスを保てるだろう方法が見つかるはずだということ。


 一通り聞いたレオナルドは、静かに首を横に振る。


「無理、でしょうね。王女が我が国で傷物になったと明るみになれば、必ずやその代償を我々は払わなくてはなりません。それが政治というものです。いくらジュド殿下やイレーネ王女が協力をしてくださり国王を説得しても、王室の威厳を傷付けた我が国を赦すとは思えません」



「それじゃあジョシュアさんを救う手立てはないとおっしゃるんですか……?」


「そうは言ってません。事実、私にはいくつか策があります」


「本当ですか!? それは一体どういった策なんですか?」


 リンゼイは思わず身を乗り出してしまう。


 やはりレオナルドは噂通り優秀なようだ。ジョシュアがいつレオナルドに事を報告したのかは知らないが、そうは時間が経っていないはず。この短時間でいくつも策を考えた感嘆のため息が出そうになるが、そんな場合ではない。


 それよりも彼の策を聞きたい。リンゼイにも出来ることがあるなら、なんでもやりたい。





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