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王女様の不埒な暴走
第6章 王太子の提案



「それにこの方法は王女にのみ負担をかけてしまいます。心にも、身体にも」


「そんなこと……! ジョシュアさんの命には代えられません」


 自分の暴挙のせいで、ジョシュアが命の危機に瀕しているのだ。それで彼が助かるのならば、負担などないも同然だ。


「他の男に抱かれることも含めて言っているのですが?」


「はい、構いません。私の身ひとつでジョシュアさんをお救い出来るのでしたら、願ってもない話です」


 リンゼイに一片の迷いもなかった。


 騙すことになるだろうスチュワートには悪いが、その罪は生涯かけて償う覚悟もある。


「王女の覚悟はよくわかりました。ですが次の策をお話してもよろしいですか?」


 ひとつ目の策ですべてが上手くいく気がし、聞く必要がないように感じたが、せっかく考えてくれたのだ。聞かないのは失礼だろう。


「はい」


 リンゼイが頷くのを見て、レオナルドも頷く。


「ふたつ目は……王女の純潔を奪ったのを、私ということにしてしまうのです」


 更に突拍子もない策を言い出し、リンゼイは眼を丸くする。


 言い出した当のレオナルドは気軽そうに言うものだから、余計に驚きを隠せない。





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