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王女様の不埒な暴走
第7章 王女は執事の淫靡なレッスンに溺れる
「ではお座りください」
ジョシュアの真正面に据えられた椅子を示され、羞恥で燃え上がりそうな身体をそこへ落とす。
「リンゼイ様。男を誘惑するにはどのようにされればいいかおわかりですか」
突然問われても困るが、回らない思考を巡らせ、ふとルビーの小説の内容を思い出す。
「えっと……思わせぶりに男性を見詰めたり、腕を絡めて寄り添ったりすればいいんでしょうか」
「子供だましですね」
ジョシュアはクスリと笑う。
「一番効果的な方法は、男に痴態を見せつけるのがよろしいかと」
「ちた、い……?」
「はい。ああ、私としたことが言い忘れておりました。今からお教えするのは、閨〈ネヤ〉での誘惑方法です」
閨で誘惑する機会など、リンゼイには永遠に来ないのにジョシュアはどういうつもりなのだろう。遠くでそう訴えかける声がするものの、思考をすべて絡め取る彼の灼ける視線に、耳朶に響く甘く低い声色に、放つ壮絶な色香になにも考えられてくなる。
「ではまず、肘掛けに両脚をお乗せください」
そんなはしたない恰好は出来ない。部屋は薄暗いが、ジョシュアと膝がぶつかりそうな距離にいるのだ。脚を開いたら秘めたる場所を見られてしまうではないか。
そう思うのにやはり従ってしまう。
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