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王女様の不埒な暴走
第10章 迫りくる刻、そして……




 ──懐かしの地、カンターヌ。


 たった二ヶ月しか離れていないのに、随分と長く帰ってきてないように思える。


 当然ではあるが、リンゼイが離れてから何ら変わっていない建物や大地が広がるのを馬車から眺め、リンゼイは眼を細める。


 その双眸に映る景色に懐かしさを覚えるが、恋しいのはたった二ヶ月過ごしただけのラインハルトだ。


 自分の生まれ育ったこの国を愛している。けれどリンゼイの魂が知っているのだ。この先生きていくのは、ここではない、と。


 だがそれも父を説得出来なければ、魂の訴えは無惨に散る。


 ジョシュアも今ごろはレオナルドと共にアリエッタ捜索に奔走しているはず。いや、すでにもう見つけ、リンゼイを迎えに行くために動いているかもしれない。


 アリエッタはきっと無事にレオナルドの元に戻る。そして自分もジョシュアも元へ行く。


 幾度もその信念を頭の中で転がし、窓から遠くに臨める王城を一点に見詰め、最愛の彼が約束を果たしてくれるまで、リンゼイもまた彼との約束を守り抜こうと決める。






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