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王女様の不埒な暴走
第10章 迫りくる刻、そして……




「王さまも王妃さまも私たちの婚約を認めてくださってるんだ。あとはリンゼイの気持ちを聞かせてくれないか?」


 スチュワートはリンゼイが婚約すると、全く疑っていない様子で、笑顔を貼り付けて聞いてくる。そこにはいつもの横暴さは欠片も見当たらず、あくまでもリンゼイの意思を尊重する素振りだ。


 ──やはり、スチュワートは信用ならない。そう確信する。


 これまでリンゼイはこの王城で外の風も当てず、大切に大切に育てられてきた。その"風"とは、悪意だったり、誰しもが持つ人の醜い部分だ。


 だが今のリンゼイは狭く限られた世界を出て、ほんの少しではあるが広い世界に踏み込んだ。だから解る。人によって態度を変える者は誠意がなく信用できない、と。


 まさにスチュワートがそれに当たる。


 ラインハルトに行く前は見えてこなかったものが見え、リンゼイはスチュワートが傲慢で横暴なだけでなく、狡猾な人物に思え、この先ジョシュアと結ばれるかどうかはリンゼイの頑張り次第だが、ひとつ言えるのはスチュワートと結婚する選択だけはないと確信した。


「私からお話しする前に、お父さまに見ていただきたい手紙がございます」


 リンゼイは手紙を預けていた侍女に視線で合図を送り、それを父の手許に届けさせる。





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