この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
王女様の不埒な暴走
第10章 迫りくる刻、そして……




 父は深く息を吐き、リンゼイを見据える。


「……ひとつだけ聞かせてくれ。その者と、親の私に言えぬような疚しい関係になってないだろうな」


 リンゼイはギクリとし、背中に冷たいものが走る。けれど表情に出ないようにし、父をしっかりと見返した。


「はい」


 父に嘘をつく後ろめたさはあったが、すべて嘘というわけではない。なぜならジョシュアとの間に疚しいことなどなにひとつないからだ。


 愛する者と結ばれるのは疚しくも、汚らわしい行為でもない。この人だ、この人だけだと思い、リンゼイはジョシュアに身を捧げた。


 彼は打ち明けてくれた。最初のあの夜以前から、リンゼイに想いを寄せてくれたことを。


 もしあの夜以降に彼の気持ちがリンゼイにあったなら、赦されない行為だったかもしれないが、今となっては互いに気持ちを確かめ合い、最初から気持ちも結ばれての行為だった。


 だから父に顔向けできないことなどひとつもないと信じ、リンゼイは決然と言えた。


「……わかった。部屋に戻りなさい」


「はい。失礼します」


 結局、兄の力を借りてしまったが、とりあえずは父が折れてくれ、胸を撫で下ろす。


 リンゼイと一緒に姉も書斎から出て、無言で長い廊下を進んだ。






.
/408ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ