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王女様の不埒な暴走
第11章 物語の結末は




「父上の持論ではね"女性は愛するより愛されるほうが幸せになる"んだって」


 リンゼイはきょとんとして父を見遣る。


 では父がスチュワートとの婚約を強引に進めようとしていたのは、彼がリンゼイを本気で愛していると信じ、リンゼイのためを思ってのことだったというのか。


 堅物で古臭い考えで、国を第一に考えているだけだと思っていたが、実は隠されていた想いに気付き、父にこれまで酷い言葉を投げていたことを振り返り、忸怩〈ジクジ〉たる思いになる。そして父が父親として愛しく思え、子供みたいに抱きつきたい衝動に駆られた。


「でも父上も今回のことでよくわかったんじゃありませんか? 愛されるだけでなく、愛し合う相手と結ばれるのが一番幸せなんだって」


「うむ……」


 父はリンゼイの顔を見詰める。泣き顔だが、幸せそうに眼を細める彼女の顔を。


「私も、そしてこの国も変わるときがきたようだな」


 寂しそうに、けれどどこか満足そうに父は微笑む。


「公爵。どうか娘をお願いします」


 頭を下げ、最愛の娘をジョシュアに託す姿は、国王の陰はどこにもなく、まさに父親そのものだった。








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