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王女様の不埒な暴走
第11章 物語の結末は



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 それから、急遽リンゼイとジョシュアの結婚式がとり行われる運びとなった。国中に触れを出し、民たちはこの良き報せに湧きたった。


 数日後に行われる結婚式の会場である大聖堂の控室。リンゼイは純白のドレスに身を包み、その時を待っていた。


 だが彼女の表情はこれから花嫁になるには相応しくない、沈んだ表情だ。


 そこへタキシードを着てすべての身支度を終えたジョシュアがやって来る。ジョシュアの姿を認め、リンゼイの世話をしていた侍女が下がった。


 ジョシュアに気付いたリンゼイは視線を上げ、彼を見る。タキシード姿の彼はいつもより精悍に見え、ますます惚れ直してしまう。だが直後、また沈んだ顔で俯いてしまう。


「リンゼイ様? 不安になられているんですか? それともやはり私と結婚するのがお厭になったんですか」


 ジョシュアがそっと歩み寄り、彼女の傍らで片膝をついて覗き込む。


「違うんです……。本当に私でいいのかなって……」


 彼と結婚出来るなんて夢のようで。自分が彼の妻になれるだなんて奇跡よのうで。


 泣きたいくらい嬉しくて幸せなのだが、問題はリンゼイ自身にあった。






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