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王女様の不埒な暴走
第12章 エピローグ




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「──そういうわけで、今後私たちの間に子が出来ても、爵位を継がせることができません。リンゼイ様に相談もなく、申し訳ありません」


「そんなこと!」


 申し訳なさそうにするジョシュアに、リンゼイは大きく首を振る。


 多くの人の協力を得て、こうしてジョシュアと結ばれることになったのだ。これ以上望むのは罪というものだ。


「ジョシュアさん。私のためにたくさん頑張ってくれてありがとうございます」


 彼を責める気持ちなど一片もなく、溢れるのは彼への愛情と感謝の気持ちだけだった。その気持ちに応えるように、ジョシュアはリンゼイの肩を優しく抱き寄せ、口づけてきた。


 









 リンゼイがこの先一生を愛する人と暮していく地・ラインハルト。


 二人の住む邸はアリエッタの祖父が住んでいた邸だ。彼女の母が二人の為に邸を譲ってくれたらしい。


 森を抜け、広大な敷地に敷き詰められる芝生の間に作られる石畳の道を馬車は進み、見えてくるのは大きな白亜の邸だった。


 歴史が感じられる重厚な造りのその邸を、リンゼイは一目で気に入った。


 徐々に近づく彼との愛の巣を、馬車の窓からじっと眺めていると、正面玄関の前に人の姿を認めた。






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