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王女様の不埒な暴走
第12章 エピローグ
馬車から降りたリンゼイとジョシュアを迎えたのは、レオナルドとアリエッタだった。
「殿下! それにアリエッタ様!」
仲睦まじそうに並ぶ彼らに駆け寄る。
「殿下、この度は色々とありがとうございました。それにアリエッタ様も。お元気そうでよかった」
リンゼイはアリエッタの両手を取って、彼女の無事を喜ぶ。
「王女様。申し訳ありませんでした。私のせいで王女様やジョシュアさんにまでご迷惑をかけてしまって……」
彼女も事情を聞いたのだろう。心底申し訳なさそうに、眉を垂れる。
「いいえ! それは私のほうですわ。私がきちんとアリエッタ様にジョシュアさんのことをお話していれば、誤解を与えなかったのに」
「いいえ、そんなこと。私が思い込んでしまっていたから、お二人が離れ離れになることになってしまって、本当にすみません」
リンゼイとアリエッタは二人して自分に非があると言い張っている傍らで、レオナルドがジョシュアに耳打ちする。耳打ちと言ってもその声はさほど潜めてはおらず、リンゼイの耳にも届く。
「何だか俺たち二人して、"妹"には振り回されたな」
ジョシュアはそれを聞き、複雑そうな顔で宙を仰いでいた。
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