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王女様の不埒な暴走
第12章 エピローグ
「でも、なんだか変な感じです」
リンゼイと同様に彼らの姿を微笑ましく見守っていたアリエッタが呟く。それにレオナルドが反応した。
「ん? なにがだ?」
「だって、ジョシュアさんは私のお兄さまになったんですよね」
「ああ、そういえばそうだな」
「そうすると、王女様は私のお姉さまってことになりますね!」
アリエッタは両手を合わせ、笑顔に花を咲かせる。言われてみれば、彼らとは義理の兄弟になったのだ。なんとも不思議な縁だが、この上なく素晴らしい繋がりだ。
リンゼイもその事実に気が付き、アリエッタと手を取り合って喜んでいると、先ほどのお返しとばかりにレオナルドがジョシュアをからかいだした。
「となると、ジョシュアは俺の兄上か。いつだったかを思い出すな、兄上?」
「レオナルド様、おやめください」
「やめるもなにも、事実は事実として受け止めるべきだと思うが?」
「……はぁ。これだからあなたの扱い方を次の者に教え込む必要があると言っているんですよ」
「ジョシュア兄上、頑張ってくれよ」
頭を抱えて嘆息するジョシュアと、至極愉しげに肩を揺らすレオナルドを眺め、アリエッタと顔を合わせて笑い合った。
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