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ギルディ~S系エリートと鳥籠の令嬢~
第12章  突然の別れ―杏side-
帝さんは遠慮なくソファに腰を下ろし、ネクタイのノットに指をかけて緩める。

「私もお父様とは折り合いが悪いから…帝さんのキモチが理解出来ます」
「俺と爺さんの本当の関係を知れば…杏は同情出来なくなるよ」
「私は同情でそのようなコトを言ったワケじゃありません!」

「そんなコトはどうでもいい」

「どうでもよくありません!私には重要なコトです!」
私は話をさっさと畳み掛ける帝さんに反論した。

「くだらないコトで目くじらを立てるな。杏」

「くだらないって・・・」

私は帝さんの隣に腰を下ろし、ジッと彼を見つめた。

「同情なんかじゃありません」

「なら愛情か?」

「帝さんは私のコトなんて…都合の良い欲望を満たす道具にしか見てないかもしれませんが。私にとって帝さんは・・・」

私は急に言葉尻を濁した。
そうだ…彼が私の本心を知れば…私達の関係はここで終わってしまうかもしれない。

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