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ギルディ~S系エリートと鳥籠の令嬢~
第19章 社長の思惑
俺と杏に永遠君と愛ちゃんの子守を頼むなんて・・・
社長の思惑はお見通し。

子守を通じて杏に一層結婚を意識させようと作戦だろう。

**********
日曜日。
俺と杏は社長宅に車を走らせる。

「こんな朝早くからゴメンなさい。高井田さんに杏さん」

「いいですよ。別に…深幸様こそ…社長と二人で甘い時間を過ごしてください」

「今更、二人にされてもね・・・」
深幸さんの方は家族でのお出かけを希望していたかもしれない。
二人で出かけたいと言うのは社長の我がままだろう。

「永遠君と愛ちゃんは?」

「二人は子供部屋でまだ眠ってるわ」

深幸様の案内で俺達は邸宅の中に入って行った。

「待ってたぞ。帝に杏」

社長は、緋色の絨毯が敷き詰められた緩やかなカーブの階段から悠然とした姿で降りて来た。

大正時代に建てられた邸宅。
部分的に補修を重ねながら、今なおその佇まいは健在する。


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