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ギルディ~S系エリートと鳥籠の令嬢~
第23章 予期せぬ出来事
帝さんの母親はもうこの世の人ではない。
だから、彼女の真意を訊く術がない。
でも、お父様の部屋で見た絵画に描かれた帝さんの母親は、生まれて来る帝さんを凄く愛おしんでいた。
彼の出生は禁忌だったとしても、帝さんの母親は彼の誕生を待ち望んでいたと思う。
「帝さんの母親は貴方のコトを愛していたと思います」
「そんなのはお前の妄想だ。杏」
「妄想なんかじゃないわ!私・・・帝さんに見せたい絵があります!!」
「!?」
「私と共に来てください」
今度は私が彼の手を引っ張った。
彼は自身を罪の子だと絶望している。
不器用だけど、彼は私を愛していると思う。
絶望で満たされた彼に寄り添い、自分の愛で満たしてあげたい。
誰も救えないなら、私が帝さんを救ってあげたい。
彼の罪を半分背負う覚悟は出来ている。
唯の興味本位で始まった仲ではあるけど、今の私達は真剣に交際している。
だから、彼女の真意を訊く術がない。
でも、お父様の部屋で見た絵画に描かれた帝さんの母親は、生まれて来る帝さんを凄く愛おしんでいた。
彼の出生は禁忌だったとしても、帝さんの母親は彼の誕生を待ち望んでいたと思う。
「帝さんの母親は貴方のコトを愛していたと思います」
「そんなのはお前の妄想だ。杏」
「妄想なんかじゃないわ!私・・・帝さんに見せたい絵があります!!」
「!?」
「私と共に来てください」
今度は私が彼の手を引っ張った。
彼は自身を罪の子だと絶望している。
不器用だけど、彼は私を愛していると思う。
絶望で満たされた彼に寄り添い、自分の愛で満たしてあげたい。
誰も救えないなら、私が帝さんを救ってあげたい。
彼の罪を半分背負う覚悟は出来ている。
唯の興味本位で始まった仲ではあるけど、今の私達は真剣に交際している。