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ギルディ~S系エリートと鳥籠の令嬢~
第24章 父の愛情-杏sideー
「杏にはいつも厳しかったあの人だけど。お父さんはお父さんなりに貴方を気に掛けていたのよ。貴方は全く記憶にないと思うけど。3歳の時、住み込みの家政婦に無断で外に連れ出され、誘拐されたコトがあったの」
「誘拐!!?頼さん知っていました?」
「俺も初耳だ」
「誘拐事件は無事に貴方が保護され、解決。でも、それを機にお父さんの貴方に対する干渉は厳しくなった。杏には可哀想なコトをしたと思う。でも、それは愛すればこその行動。元々、あの人は不器用な人だったから・・・その辺は理解してあげて…杏」
「お母様・・・」
私は腰を上げて、祭壇の前に正座した。
お父様の遺影を向き合う。
私はお父様が苦手だった。
常に命令口調で私の行動を制限していた。
お父様の鳥籠の中で飼いならされていた私は飛ぶコトの忘れた哀れな小鳥で、その日常に疑問も持たなければ、帝さん共出会わなかった。
きっとお父様の意のままに動き、お父様の決めた相手と結婚していた。
不器用な性格だったお父様。
私に対する過干渉な行動の胸の内を理解していれば、もう少し親子関係も変わっていた。
今となってはもう遅い。
「誘拐!!?頼さん知っていました?」
「俺も初耳だ」
「誘拐事件は無事に貴方が保護され、解決。でも、それを機にお父さんの貴方に対する干渉は厳しくなった。杏には可哀想なコトをしたと思う。でも、それは愛すればこその行動。元々、あの人は不器用な人だったから・・・その辺は理解してあげて…杏」
「お母様・・・」
私は腰を上げて、祭壇の前に正座した。
お父様の遺影を向き合う。
私はお父様が苦手だった。
常に命令口調で私の行動を制限していた。
お父様の鳥籠の中で飼いならされていた私は飛ぶコトの忘れた哀れな小鳥で、その日常に疑問も持たなければ、帝さん共出会わなかった。
きっとお父様の意のままに動き、お父様の決めた相手と結婚していた。
不器用な性格だったお父様。
私に対する過干渉な行動の胸の内を理解していれば、もう少し親子関係も変わっていた。
今となってはもう遅い。