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第24章 父の愛情－杏sideー

帝さんは私とお母様を気遣い、邸宅に泊まってくれた。

「頼さんにも感謝しているけど・・・帝さんもありがとう・・・」

「当然のコトだ」

今更だけど悔やまれる。もっとお父様のキモチを理解していれば。

「私…親不孝な娘よね・・・」

「何言ってるんだ。杏お前は十分親孝行したと思うぞ。
俺に出会うまで副社長の言葉に従順に生きて来た。でも、子はいつまでも親の庇護の中では生きて行けない。いつか親元を巣立っていく」


「帝・・・さん」


「お前にはまだ母親が居るし、親孝行の機会は沢山あるさ」


「帝さんは？高井田画伯はまだ・・・」

「爺さんは今植物状態だ・・・」


「それでも生きているんでしょ？」


「杏は爺さんに会えと言うのか？」