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第25章 ウエディングベル

俺はまた社長の思惑に嵌ったな。
一人で苦笑した。


「何一人で笑ってる？さては・・・杏のウエディングドレス姿を想像していたな」

「違いますよ！

「じゃ何だ？帝」

「俺の人生は社長のなすがまま…その事実に笑っただけですよ」

「お前だって幸せだろ？帝」

「幸せですけど・・・」

「ならいいじゃないか…結婚すれば次は異動だ」

「異動？」

「お前には何れ、副社長の椅子に座って貰う。その為には仕事でのキャリアが必要だ」

また社長は横暴なコトを言い出した。


「それまで副社長のポストはどうするおつもりですか？」

「お前の為に空けておくよ」

「本当に俺の人生は社長の思い通り・・・」

「俺の元に来た時からお前の人生は俺のモノだったんだ。帝」

俺は社長の飼い犬化としていた。

社長の接近した時から…俺の運命は社長の手の内だったのかもな。