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理想と偽装の向こう側
第8章 絶対服従
「勝手に部屋に入ってごめんね」


ポンっと頭に小田切さんの手が乗った。


「いえいえ全然!お気になさらず!」


キュンキュンしながら、首を振った。


「わざわざ借りてきてくれたんだよね。ありがとう…香織ん」


ニッコリ微笑む笑顔に、私の心臓は爆発しそうだった。


ヤバい…結構、重症かも私!


昨日の嘉之との反動で、小田切さんの優しが痛すぎるくらい沁みてくる。 


「食べなよ」


「はい!いただきます!」


一口オムシチューを食べると


「おいひぃ~~!」


背中に羽があったら、飛びたいくらい美味しい!


小田切さんは、片足に肘をついて頬杖をついて、満足気な顔でもう片方の手で、私の頭を撫でていた。


こんな幸せが、続けばいいな…。

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