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理想と偽装の向こう側
第11章 亀裂
◎ ◎ ◎ ◎
食べ終わり、マンションに戻って交代で、お風呂に入った。
焼き肉の匂いは、やはり染み着くな。
お風呂から上がると、先に髪を乾かしていた嘉之が、片手にドライヤーを持ったまま手招きをする。
「香織、髪乾かしてやるよ」
「えっ…自分でやるよ」
「いいから、来いよ。俺結構、上手いよ!」
「分かった…」
俺様には、逆らえないしな…。
ソファーに座ると嘉之は、後ろから私の髪を乾かして始め優しく掻くように、髪を丁寧に指ですく。
五分くらい経っただろうか、髪はハネることなくサラサラに乾いた。
「ありがとう…本当に上手いんだね。手先が器用だからかな?」
「そうかもな」
謙遜しないな…自画自賛ですよ!
でも、初めてのことでくすぐったい…
今日の嘉之いつもと違うよね…
なにかあったのかな…。
「嘉之…」
私が振り返ろうとした時、後ろから嘉之は抱き締めてきたので、ちょっと驚いた。
「わっ!」
「香織…いい匂いする…」
そう言うと髪の上から頬擦りをしてから、顔を肩に置いてきた。
「嘉之…今日…どうしたの…?」
「ん~普通じゃ~ん」
いや!明らかに普通じゃないでしょ!
何か意図が…
今朝な言葉も意味深だし!
この状況を素直に喜べない私がいて悶々としてると、嘉之の右手が私の顎を掴むと自分の方に向けさせた。
食べ終わり、マンションに戻って交代で、お風呂に入った。
焼き肉の匂いは、やはり染み着くな。
お風呂から上がると、先に髪を乾かしていた嘉之が、片手にドライヤーを持ったまま手招きをする。
「香織、髪乾かしてやるよ」
「えっ…自分でやるよ」
「いいから、来いよ。俺結構、上手いよ!」
「分かった…」
俺様には、逆らえないしな…。
ソファーに座ると嘉之は、後ろから私の髪を乾かして始め優しく掻くように、髪を丁寧に指ですく。
五分くらい経っただろうか、髪はハネることなくサラサラに乾いた。
「ありがとう…本当に上手いんだね。手先が器用だからかな?」
「そうかもな」
謙遜しないな…自画自賛ですよ!
でも、初めてのことでくすぐったい…
今日の嘉之いつもと違うよね…
なにかあったのかな…。
「嘉之…」
私が振り返ろうとした時、後ろから嘉之は抱き締めてきたので、ちょっと驚いた。
「わっ!」
「香織…いい匂いする…」
そう言うと髪の上から頬擦りをしてから、顔を肩に置いてきた。
「嘉之…今日…どうしたの…?」
「ん~普通じゃ~ん」
いや!明らかに普通じゃないでしょ!
何か意図が…
今朝な言葉も意味深だし!
この状況を素直に喜べない私がいて悶々としてると、嘉之の右手が私の顎を掴むと自分の方に向けさせた。