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理想と偽装の向こう側
第4章 同棲スタート
私が、何か言いた気なのを察したか


「そう~正解!」


「はっ!エスパーですか!勝手に人の心読まないで下さいよ!」


思わず胸元を隠すようなポーズをとると


「ははは~!そんな力無いよ」


「でも…有り難うございます…私カッコ付けてただけですよね…十分カッコ悪いのに…」


「カッコ悪くなれるくらい好きになれるなんてカッコいいじゃない」


「…小田切さん…それ…難しくて分からない。でも私…見てくれだけですよね…」



「う~ん…もうちょっと素直になればいいかも?そいつの為に凄い頑張った思いは凄い伝わるし…分かるよ…」


「ふっ…素直に…嬉しいです…」


鼻が詰まってしまって折角の小田切スペシャルカレーの味が薄れてしまいそう…。


「相手の気持ちを憶測しても…分からないからね。疲れちゃうよ…」


「確かにそうですね…小田切さんは、憶測しなかったんですか?私、毎日憶測しちゃいました」


「…う~ん…無いって言ったら嘘だけど、全く分からない訳じゃなかったしね」


「お互い伝えられてました?」


「多くは語らなかったかな…最後は置き手紙に書いてあったし」


「置き手紙…?」


「そっ…香織ん、ワインあるけど飲む?良いワインだから、めちゃ美味いと思うよ!」


「このタイミングで、ワインですか!」


また、はぐらかしたな!小田切めっ!!


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