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理想と偽装の向こう側
第12章 板ばさみ
「はぁ~」


ため息ばかりだな…
ダメダメ!
このままで良い訳ない!


小田切さんに、相談するのもお門違いだ。

自分が撒いた種だ…
責任もっていこう…

出来るかな…。


決意と不安を繰り返してる内に、微睡みの中に沈んでいった…。


******

パタン!カチャカチャ…ジュ~!


遠くから、聞こえる生活音で眼が覚めた。


「あ…さ…?」


明け方近くにようやく眠りに入っていけたが…
寝惚けた頭で時間を確認すると、もう11時近くになっている。


さっき聞こえた生活音は、小田切さんだ。 


部屋を出ると


「おはよう~香織ん!良く寝れた?」


エプロン姿で振り返り、小田切スマイルが放たれた。


「うっ!おはようございます」


眩しです…小田切さん。


「もう、お昼近いからさ、朝と昼一緒でいいかな?」


「はい。ありがとうございます…」


「は~い!着替えておいで」


そう言って、また優しく微笑んでくれた。

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